恵み――わたしたちの生活において表現された神聖な命(1) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 1ペテロ2:19 だれかが不当に苦しめられても、神のことを覚えて(文字通りに は、神に対する良心のゆえに)悲しみを耐え忍ぶなら、これは恵みです。 (20節)あなたがたが罪を犯して打ちたたかれ、それを耐え忍んだとしても、何の 誉れがあるでしょうか? しかし、あなたがたが善を行なって、苦しみを耐え忍 ぶとしたら、これは神と共にある恵みです。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― ここでペテロは、神に対するわたしたちの良心のゆえに、わたしたちが喜んで悲 しみを耐え忍び、不当に苦しめられるなら、すなわち、不正な取り扱いを受ける なら、それは恵みであると言っています。19節で「恵み」と訳されたギリシャ語 は「カリス」であり、ここではわたしたちの内側の神聖な命の動機と、わたした ちの生活におけるその表現を指しており、わたしたちの振る舞いにおいて人と神 の両方の目に優美な好ましいものとなります(20節)。 何度も指摘したように、恵みとは実は、わたしたちの経験と享受のためにわたし たちの命となる三一の神です。わたしたちは恵みについてのこの理解を根拠とし て、ここの恵みはわたしたちの内側の神聖な命の動機と、わたしたちの生活にお けるその表現であると言うことができます。ですから、これはわたしたちの振る 舞いにおいて、神と人の両方の目に優美な喜ばしいものとなります。 「神に対する良心」という語はまた、神の意識をも意味します。これはわたした ちの神とのかかわりの意識です。それは、信者は神との親密な交わりの中に生き ていること、彼は神に対して善いまた純粋な良心を持ち、また保っていることを 示します(3:16.1テモテ1:5,19.3:9.2テモテ1:3)。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ペテロの第一の手紙(二)」(1987年版) メッセージ19から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されていま す。