神の言葉を完成する ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― コロサイ1:25 わたしは、神の執事職にしたがって、その奉仕者になりました。 それは、あなたがたのためにわたしに与えられたものであり、神の言を完成する ためです。(26節)その奥義は、各時代にわたって、また各世代にわたって隠され てきましたが、今や神の聖徒たちに明らかに示されています。(27節)神は彼らに、 異邦人の間にあるこの奥義の栄光の豊富がどんなものであるかを、知らせたいと 願われました。それはあなたがたの内にいますキリストであり、栄光の望みです。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― 第1章25節でパウロはまた、神の言葉を完成することを語っています。神の言葉 は、神聖な啓示です。これは、新約聖書が書かれる前には完成されていませんで した。新約の時に、使徒たち、特に使徒パウロは、神の奥義(キリスト)において、 またキリストの奥義(教会)において、神の言葉を完成しました。こうして、神の エコノミーの完全な啓示を、わたしたちに与えました。第1章26節によれば、神 の言葉は、「各時代にわたって、また各世代にわたって隠されて」きた奥義であっ て、「今や神の聖徒たちに明らかに示されています」。この隠されていた奥義は、 キリストと教会(エペソ5:32)、かしらとからだに関するものです。 「各時代にわたって」は、永遠からを意味し、「各世代にわたって」は、もろも ろの時からを意味します。キリストと教会に関する奥義は、永遠から、またもろ もろの時から、新約の時代に至るまで隠されていました。この新約時代に、それ はわたしたちすべてを含む聖徒たち、すなわちキリストにある信徒たちに、明ら かに示されました。 すでに指摘したように、完成を必要とする神の言葉とは、第1章26節で語られた 奥義です。多くのクリスチャンは神の言葉を宣べ伝えますが、神の奥義が何であ るかを人に告げる人はごくわずかです。完全な福音の中で宣べ伝えられる神の言 葉は、地獄を逃れて天に行くこととは関係ありません。それは平安、喜び、幸福 な生活とも関係ありません。完成される必要がある言葉とは、「各時代にわたっ て、また各世代にわたって隠されて」きた奥義です。この奥義は秘密にされ、隠 されています。もし隠されていなかったら、それはもはや奥義ではないでしょう。 この秘密にされてきた奥義は、神の聖徒たちに明らかにされており、それは「あ なたがたの内にいますキリストであり、栄光の望みです」(27節)。わたしは何年 間も福音の宣べ伝えを聞いてきましたが、人がイエス・キリストを信じる時に、 キリストは人を救うだけでなく、彼の霊の中に入って来て、彼の命としてそこに とどまると言うメッセージをほとんど聞いたことがありません。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「新約ライフスタディ・コロサイ人への手紙(一)」(2004 年版)メッセージ第11編から引用されています。いずれも日本福音書房から出版 されています。