人の子と神の子 ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ルカ22:66 夜が明けると、民の長老たちの集団は、祭司長たちや聖書学者たち と共に集合して、イエスを彼らのサンヒドリンに引いて行き、言った、(67節) 「もしあなたがキリストであるなら、わたしたちにそうだと言いなさい」。イエ スは彼らに言われた、「わたしが言ったとしても、あなたがたは決して信じない であろう。(69節)しかし、今から後、人の子は神の力の右に座るであろう」。 (70節)そこで彼らはみな、「それでは、あなたは神の子であるのか?」と言った。 イエスは彼らに言われた、「あなたがたが言うとおり、わたしはそれである」。 (71節)すると、彼らは言った、「これ以上、何の証言が必要であろう? われわ れは直接、彼の口から聞いたのだから」。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― サンヒドリンは、大祭司、長老、律法学者、聖書学者たちから成る議会でした。 それはユダヤ人の最高裁判所でした。人・救い主が、キリストであるかどうかと 問われた時、主の答えは、彼が十字架にかけられる前に地上において人の子であ ったことを示すだけでなく、復活の後、天の神の右においても、また雲に乗って 再来される時にも、人の子であるということを示しています(ルカ21:27)。彼の 答えはまた、彼が神のキリスト、神の油塗られた方であることをも示しています。 そうでなければ、彼は神の力の右に座ることはできませんでした。 ルカによる福音書第22章70節は言います、「そこで彼らはみな、『それでは、あ なたは神の子であるのか?』と言った。イエスは彼らに言われた、『あなたがた が言うとおり、わたしはそれである』」。人・救い主に対してここで尋ねられた 質問は、悪魔が彼を試みた時に用いたのと同じ質問です(4:3, 9)。「あなたがた が言うとおり、わたしはそれである」と訳されたギリシャ語は、「あなたがたが そう言っているのは、わたしがそれだからである」とも訳せます。主を裁いてい た人たちが彼の答えを聞いた時、彼らは言いました、「これ以上、何の証言が必 要であろう? われわれは直接、彼の口から聞いたのだから」(71節)。彼らは興 奮して、彼が自分は神の子であると言って神を冒とくしていると思い、彼を罪に 定めたのです。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(四)」(1988年版)メッセ ージ51から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。