サマリヤの十人のらい病の人を清める

――――――――――――――聖書の節（回復訳）――――――――――――
ルカ17:11　イエスはエルサレムへ行く途中、サマリヤとガリラヤの間を通り過
ぎられた。(12節)彼がある村に入られると、十人のらい病の人が遠くに立って、
彼を迎えた。(13節)彼らは声を張り上げて、「イエスよ、ご主人さま、わたした
ちをあわれんでください！」と言った。(14節)イエスは彼らを見て言われた、
「行って、自分を祭司たちに見せなさい」。彼らは行く途中で清められた。(15
節)彼らのうちの一人は、自分がいやされたことがわかると、大声で神に栄光を
帰しながら戻って来た。(16節)そしてイエスの足元にひれ伏して、彼に感謝した。
この人はサマリヤ人であった。(17節)イエスは答えて言われた、「清められたの
は十人ではなかったか？　あの九人はどこにいるのか？　(18節)戻って来て神に
栄光を帰したのは、この外国人のほかに一人もいなかったのか？」。(19節)そし
て彼に言われた、「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたをいやし
たのだ」。

―――――――――――――――務めの言葉―――――――――――――――
第17章11節から19節には、人・救い主がサマリヤで十人のらい病の人を清める記
録があります。主は何の選択もされないで、直ちに彼らをみないやされました。
実は彼は「いやされよ！」と言われませんでした。彼は、「行って、自分を祭司
たちに見せなさい」と言われました。「彼らは行く途中で清められた」。十人の
うちのただ一人、すなわちサマリヤ人だけが、自分をいやした方を覚え、彼に何
かを言うために引き返して来ました(15-16節)。重要な点は、この記録が、主の
救う恵みにおける最高水準の道徳を啓示していることです。

ルカによる福音書第10章から、主がサマリヤを通過しておられた間、彼はサマリ
ヤで退けられたということを、わたしたちは知っています。主は、第17章1節か
ら19 節の十人のらい病人の大半がサマリヤ人であったことを認識されたに違い
ありません。もしわたしが主であったとしたら、次のように言ったかもしれませ
ん、「あなたがたサマリヤ人はわたしを退けました。そして今あなたがたは清め
を求めてわたしの所に来ました。あなたがたは、わたしにした間違いを悪かった
と思わなければなりません。そうすれば、わたしはあなたがたをいやしてあげよ
う」。しかしながら、人・救い主はこのように事を計算されませんでした。それ
どころか、彼は救いの恵みを実行するため、最高水準の道徳において行動されま
した。十人が彼にあわれみを求めるやいなや、彼は分け隔てなくすべての人をい
やされました。これは、彼の救いにおける最高水準の道徳を見せています。

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新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、
ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(三)」(1987年版)メッセ
ージ38から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。