宗教の規定から解放される(1) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ルカ13:10 イエスは安息日に、ある会堂で教えておられた。(11節)すると見よ、 十八年間、病の霊にとりつかれている女がいた。彼女は腰が曲がっていて、まっ すぐ立つことが全くできなかった。(12節)イエスは彼女を見て、ご自分の所に呼 び、彼女に言われた、「女よ、あなたはこの病から解放された」。(13節)そして、 彼が両手を彼女の上に置かれると、彼女はたちまち真っすぐになり、神に栄光を 帰し始めた。(14節)ところが会堂管理人は、イエスが安息日にいやしたことで憤 慨し、群衆に言った、「働いてよい日は六日間ある。だからその間に来て、いや してもらいなさい。安息日はいけない」。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全2編のうちの第1編) 第13章10節から17節には、腰が曲がり、サタンに縛られていた女を、人・救い主 が安息日にいやし、解放する事例があります。病気の霊のゆえに、この女は「腰 が曲がって」いました。「腰が曲がって」と訳されたギリシャ語は、文字どおり には、「曲げて、くっつける」という意味です。これは、悪鬼がある人を極度に 圧迫して、その人はサタンの世界の方にだけ曲がってしまい、まっすぐ身を伸ば して天を見上げることができないことを象徴するのでしょう。 主イエスはその女をご覧になりました。彼女は、サタンが悪魔どもを使って彼女 の身の上に働いた結果として、腰が曲がってしまい、真っすぐ身を伸ばすことが 全くできず、無理やり地面を見るようにされていました。主は彼女に言われまし た、「女よ、あなたはこの病から解放された」。そして、彼が両手を彼女の上に 置かれると、彼女はたちまち真っすぐになり、神に栄光を帰し始めたのです(12- 13節)。ここでわたしたちは、その女が主にいやしを求めなかったのを見ます。 むしろ主が率先して、腰が曲がってサタンに縛られていた女をいやし、解放され たのです。 ここ14節でわたしたちは、サタンが悪霊を使ってその女にとりついたことを見る だけでなく、主によってなされたその女の解放に対して、宗教的支配者が反対し ていることをも見ます。宗教は、強奪する者によって大いに用いられて、神の選 びの民をその圧迫の下に抑えつけます。会堂管理人は、とても宗教的で、宗教の 規定には注意を払いましたが、アブラハムの子孫であったこの女の苦しみには何 の注意も払いませんでした。 (明日に続く) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(三)」(1987年版)メッセ ージ31から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。