信仰、愛、平安(1) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ルカ7:41 「ある金貸しに二人の債務者がいた。一人は五百デナリ、もう一人は 五十デナリ借りていた。(42節)ところが、彼らは返すものがなかったので、金貸 しは二人とも、気前よく赦してやった。そこで、二人のうち、どちらが彼を多く 愛するだろうか?」。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全3編のうちの第1編) ここの主の言葉は、シモンとその女がいずれも罪人であったことを示しています。 シモンは女を罪人と考えましたが、自分自身を罪人とは考えませんでした。そし て彼は、彼女が罪人であることを救い主が知っておられるだろうかと疑いました。 しかし、救い主のたとえ話は、シモンと女はいずれも罪人であり、主にとって債 務者たちであることを示しました。 42節によれば、二人の債務者が金貸しに返済しようとしても何一つ持っていなか った時、彼は恵み深くも彼ら二人を赦しました。これは、すべての罪人たちが彼 らの救い主なる神に対して、彼らの負債を返済すべきものを何一つ持っていない ことを示します。ここの主の言葉はまた、救い主がすでに彼らをいずれも赦され たことを示します。主イエスはシモンに、彼によって赦された結果として、二人 のうちどちらが金貸しを一層多く愛するであろうかと問われました。これは、救 い主に対する愛は主の赦しの結果であって、その原因ではないことを示します。 44節から46節にかけて、主は続けてシモンに言われました、「あなたはこの女を 見たか? わたしはあなたの家に入ったが、あなたはわたしの足のために水を与 えてくれなかった。ところが、この女はわたしの足を涙でぬらし、その髪の毛で ぬぐってくれた。あなたはわたしに口づけしなかったが、この女は、わたしが入 ってきた時から、わたしの足に愛情をこめて口づけしてやまなかった。あなたは わたしの頭に油を塗らなかったが、この女はわたしの足に香油を塗ってくれた」。 これらの節の救い主の言葉は、シモンがその女を模範とし、彼女から学ぶべきこ とを示しています。その女の大きな愛は、彼女の多くの罪が赦されていることの 証拠でした。シモンの少しばかりの愛は、彼がほんの少しの罪の赦しを経験した にすぎないことを証明したのです。 (明日に続く) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(二)」(1987年版)メッセ ージ17から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。