人として悪魔を打ち破る ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ルカ4:2 イエスはこの期間、何も食べなかった。その期間が終わると、彼は空 腹を覚えられた。(3節)すると、悪魔は彼に言った、「もしあなたが神の子であ るなら、この石がパンになるように命じなさい」。(4節)そこで、イエスは彼に 答えられた、「『人はパンだけで生きるのではない』と書かれている」。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― 主イエスはご自身の務めを達成するために、神の敵、悪魔、サタンを打ち破らな ければなりませんでした。これを彼は、人として行なわなければなりませんでし た。ですから、彼は神の敵に対抗するために、人として立ち向かったのです。悪 魔はそれを知っていて、彼を試み、彼が人の立場を離れて神の子の立場を取るよ うにしました。四十日前に、父なる神は天から、イエスが父の愛する子であるこ とを宣言されました。こうかつな誘惑者はその宣言を、主イエスを試みる根拠と しました。もし主が敵の前で神の子としての立場を取ったとしたら、彼は敵を打 ち破る立場を失ったことでしょう。 石をパンにならせることは確かに奇跡であったでしょう。それは、悪魔によって 誘惑として持ち出されました。ある状況において奇跡が行なわれるようにと考え ることは、しばしば悪魔からの誘惑です。 悪魔は人・救い主を誘惑して、神の子としての立場を取らせようとしました。し かし、主イエスは答えて言われました、「人はパンだけで生きるのではない」。 これは、彼が敵を対処するために人の立場に立たれたことを示します。悪鬼ども は、イエスを神の子と呼びました(マタイ8:29)。しかし悪霊どもは、イエスが肉 体において来られたことを告白しません(1ヨハネ4:3)。なぜなら、イエスを人 として告白することで、彼らは自分たちが打ち破られることを承認してしまうか らです。悪鬼どもはイエスを神の子と告白しますが、悪魔は人々が彼を神の子と 信じることを欲しません。なぜなら、そう信じることで人々は救われるからです (ヨハネ20:31)。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(一)」(1987年版)メッセ ージ9から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。