キリストの四つの伝記 ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ルカ3:23 彼(イエス)はヨセフの子であり、ヨセフはヘリの子、それからさか のぼって、(24節)マタテの子、レビの子、メルキの子……。 マタイ1:1 イエス・キリストの系図の書。彼はダビデの子であり、アブラハム の子である。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― 聖書のすばらしい中心であるキリストは、すべてを含み、多くの面を持っていま す。新約聖書はその開始において、このすべてを含むキリストの四つの主要な面 を描写する四つの伝記を提示します。マタイによる福音書は、彼が王であること、 旧約の預言にしたがった神のキリストであること、天の王国を地にもたらす方で あることを、証しします。マルコによる福音書は、神の奴隷、すなわち、神のた めに忠信に労苦する方としての彼を提示します。マルコの記載は最も単純なもの です。なぜなら、奴隷は詳しい記録を必要としないからです。ルカによる福音書 は、かつて地上に生きた唯一の正当で正常な人、すなわち、人類の救い主として のキリストの完全な絵を提示します。 ヨハネによる福音書は、彼が神の御子、すなわち神ご自身であり、神の民に対し て命となられることを明らかにします。四福音書の中で、マタイとルカには系図 の記録がありますが、マルコとヨハネにはありません。イエスが王であること、 すなわち、旧約で預言された神のキリストであることを証しするため、マタイは わたしたちにこの王の父祖たちとこの王の身分とを示して、彼がダビデの王座の 正当な継承者であることを証明する必要があります。イエスが正当で正常な人で あることを証明するために、ルカはこの人の系図を示して、彼が人類の救い主と なるのにふさわしいことを立証する必要があります。奴隷の記録については、マ ルコはわたしたちに彼の起源を告げる必要がありません。イエスが神そのもので あることを明らかにするためには、ヨハネもやはりわたしたちに人の系図を与え る必要がありません。反対にヨハネは、神の言として彼が初めにおける神そのも のであられることを宣言します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカによる福音書(一)」(1987年版)メ ッセージ9から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。