信仰にとどまる(2) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 使徒14:21 ……彼らはルステラとイコニオムとアンテオケに戻り、(22節)弟子 たちの魂を確立し、その信仰にとどまるよう彼らに勧め、「わたしたちが神の王 国に入るためには、多くの患難を経なければならない」と言った。 1テモテ1:3 ……ある人たちが異なる事を教えたり、(4節)作り話や果てしのな い系図に心をとめたりすることがないように命じなさい。そのようなものは、信 仰の中にある神のエコノミー[経綸]ではなく、むしろ疑問を引き起こすだけです。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全2編のうちの第3編) 第14章22節の使徒たちの懇願は、第13章43節にあるものの発展です。わたしたち は第13章43節で、信者たちが神の恵みの中にとどまるよう説き勧められたことを 見ました。すなわち、彼らは三一の神を恵みとして享受することの中にとどまる よう励まされたのです。今や第14章22節において、彼らは信仰にとどまるよう懇 願されています。すなわち、彼らは神の新約エコノミーに関する全き啓示、すな わち非常に深くて深遠な事柄を知り、またその中にとどまるようにと励まされて いるのです。 ルステラ、イコニオム、アンテオケの信者たちは、信者になって一年足らずでし た。パウロとバルナバが最初にそれらの町々を訪れた時、諸教会が起こされまし た。それからパウロとバルナバは別の場所に向かい、やがてルステラ、イコニオ ム、アンテオケに戻ってきました。すでに見ましたように、彼らはそこの弟子た ちに、恵みの中にとどまるだけでなく、信仰にもとどまるようにと懇願しました。 神の恵みの中にとどまることについての言葉は、第13章で新しい回心者たちに与 えられました。 彼らは救われた後すぐ、三一の神の享受の中にとどまるようにと使徒たちに説き 勧められました。ルステラ、イコニオム、アンテオケの信者たちはある期間、神 の恵みの中にとどまっていたに違いありません。使徒行伝第14章に示されている ことによれば、彼らはその期間、神の新約エコノミーについて実に多く学んだに 違いありません。彼らが学んだものは、彼らにとって信仰についての認識となり ました。これに基づいて、使徒たちは彼らに信仰にとどまるようにと懇願したの です。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・使徒たちの行動(三)」(1989年版)メッ セージ40から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。