直ちにこの方を宣べ伝える ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 使徒9:20 そしてサウロは、直ちに諸会堂で、「この方は神の子である」と、イ エスを宣べ伝えた。(21節)彼から聞いた人たちはみな、驚いて言った、「この人 はエルサレムで、この名を呼び求める人たちを荒らした者であり、彼がここに来 たのも、彼らを縛って祭司長たちの前に引いて行くためではないか?」。(22節) しかし、サウロはますます力づけられ、「この方がキリストである」と証明して、 ダマスコに住むユダヤ人をうろたえさせた。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― 第9章においてルカはまた、パウロの宣べ伝えに関する短くて簡単な記録もわた したちに与えています。20節によれば、サウロは「この方は神の子である」とイ エスを宣べ伝えました。それから22節でルカは続けて、「サウロはますます力づ けられ、『この方がキリストである』と証明して、ダマスコに住むユダヤ人をう ろたえさせた」と言っています。これらの節でルカは二度、「この方」という句 を用いています。20節でわたしたちは、この方が神の子であること、また22節で この方がキリストであることを見ます。 「この方」という句が暗示していることは、意味深く、豊かです。この方は、サ ウロが迫害した方、ユダヤ宗教の権威者たちが反対して罪定めした方です。この 方はまた、多くの人たちが信じて従った方です。サウロが「この方」という表現 を強調して用いた理由は、聞く人たちがイエスについて、またサウロと信者たち に起こりつつあった事について知っていたということです。人々はこの事につい て知っていましたから、サウロは簡単に「この方」について語ることができたの です。サウロがこの表現を用いた事実は、彼の聴衆が彼の語っている方について 知っていたことを示します。こういうわけで、サウロがイエスについて語り始め た時、彼はこの方について語ったのです。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・使徒たちの行動(二)」(1988年版)メッ セージ27から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。