昇天したキリストはご自身を増殖しておられる(1) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 使徒1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨む時、あなたがたは力を受ける。 そしてエルサレムにおいても、ユダヤ全土とサマリヤにおいても、また地の果て までも、わたしの証し人となるであろう」。(9節)イエスはこれらの事を言い終 えると、彼らが見ている間に引き上げられ、雲が彼らの視界から彼を連れ去った。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全2編のうちの第2編) 使徒行伝は、復活されたキリストの増殖に関するものです。キリストはご自身の 昇天において、その霊によって、また弟子たちを通して、この増殖を遂行してお られます。キリストの増殖の目的は、諸教会、すなわち神の王国を生み出すこと です。主イエスは地上で三十三年半、生活されました。しかし、今や彼は昇天の 中におられます。その昇天において、主は極めて活動的です。わたしたちは、昇 天したキリストが受動的に御座に座しておられ、地上のあわれむべき状況を観察 し、そのことで失望しておられるなどと、決して思うべきではありません。そう ではありません。キリストはその昇天において、極めて積極的に活動しておられ ます。 ステパノの石打ちの事例は、キリストの昇天における活動の一例です。ステパノ について使徒行伝第7章55節から56節は次のように言います、「聖霊で満たされ て、天を一心に見つめていると、神の栄光と、神の右に立っておられるイエスを 見た。彼は言った、『見よ、天が開けて、人の子が神の右に立っておられるのが 見える』」。主はその昇天において地上の状況を見ておられた時、立ち上がられ ました。おそらく主は次のように言っておられたのでしょう、「あなたがた迫害 者たちはステパノを石打ちにし、彼を死に至らせるがよい。しかし、わたしはあ なたがたの内の一人、すなわちタルソのサウロを獲得するであろう。そして彼を ステパノよりもはるかに強力にするであろう」。ステパノの事例は、復活のキリ ストがその昇天において非常に活動的であることを例証しています。 (明日に続く) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・使徒たちの行動(一)」(1988年版)メッ セージ2から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。