養育する働き(2) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 1テサロニケ2:7 むしろ、わたしたちはあなたがたの間で、養う母が自分の子 供たちをはぐくむように優しくしました。(11節)あなたがたが知っているとおり、 父が自分の子供に対してするように、わたしたちはどれほどあなたがた一人一人 に勧め、慰め、証ししたことでしょう。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全2編のうちの第2編) 第2章でパウロが言っていることによれば、パウロは信者たちを大きな家庭の一員 と考えています。もちろん、家庭の中ではある程度の教えの必要はあります。父 親も母親も共にその子供たちに教えます。しかしながら、家庭の中では、焦点は 子供たちを教えることにあるのではなく、彼らをはぐくみ、養い、養育すること によって育て上げ、こうして彼らを成長させることにあります。彼らの成長はお もに知識においてではありません。それはおもに命における成長です。子供たち が命の中で成長するにしたがって、彼らは自然にさらに多くの教育を受けます。 彼らが獲得する知識は、常に彼らの命の成長に伴うものです。これがクリスチャ ンの働きについての正当な考え方です。 わたしたちは命に集中する必要があります。教会は一つの家庭です。教会はまた 農場や庭園にもたとえられます。家庭は子供たちが成長する場所であり、果樹園 は木が生長し、実を結ぶ場所です。第2章でのパウロの関心は、彼の子供たちの 成長にあります。彼は、若い信者たちが成長するようにと、彼らを育てているの です。また彼は、小さくて、ひ弱な植物に水を注ぎ、養い、はぐくみ、彼らを命 において成長させていると言ってもよいでしょう。こういうわけでパウロは、多 くの教えを信者たちに与えるのではなく、彼らに生活の模範を提示しているので す。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・テサロニケ人への第一の手紙(一)」 (1986年版)メッセージ13から引用されています。いずれも日本福音書房から出版 されています。