この世の国の不義(2) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― マタイ27:30 そして彼らはイエスにつばきを吐きかけ、その葦を取って彼の頭 を打った。(31節)彼らはイエスをあざけり、彼から外とうを脱がせてもとの衣を 着せ、彼を十字架につけるために引き出した。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全2編のうちの第2編) イエスがピラトの前に現れた時、ピラトの妻は人を遣わして言いました、「あの 義人には関係しないでください。わたしは彼のために、今日、夢の中でひどく苦 しんだからです」(19節)。この夢は神の主権でした。ピラトの妻は、彼がこの不 義な事柄に巻き込まれることを願いませんでした。ピラトも良心によって、イエ スが義であること、ユダヤ人が彼を捕縛したのは不義であることを知っていまし た。彼はまた、この義人を釈放すべきであることを知っていましたが、こうする ことを恐れました。祭りの時に、群衆の願う囚人の一人を釈放することが慣例と なっていたので、ピラトは問いました、「あなたがたは、二人のうち、どちらを 釈放してもらいたいのか?」。彼らは、「バラバを」と言いました(21節)。バラ バは最も罪深い犯罪者でした。疑いもなく、ピラトはイエスを釈放し、バラバを 拘置しておこうとしました。しかし民衆は、バラバを釈放してイエスを十字架に つけることを求めました。 ピラトはこう言っているようでした、「あなたがたは最も罪深い犯罪者を釈放し 、罪のない人を十字架につけることをわたしに求めている」。23節は言います、 「彼は言った、『なぜか、彼はどんな悪事を行なったのか?』。しかし、彼らは ますます大声で叫んで言った、『彼を十字架につけよ!』」。ピラトは群集の声 に圧倒されました。彼は自分の良心をなだめるために、「水を取り、群衆の前で 自分の両手を洗って言った、『わたしはこの人の血については罪がない。あなた がた自身が見てのとおりだ』」(24節)。すると民衆は答えて言いました、「彼の 血はわれわれとわれわれの子孫の上に!」(25節)。こうして、ピラトはバラバを 釈放し、イエスをむち打ってから、十字架につけるために引き渡しました。これ は何という不義の描写でしょう! ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は 、ウイットネス・リー著「新約ライフスタディ・マタイによる福音書(三)」(1997 年版)メッセージ第70編から引用されています。いずれも日本福音書房から出版 されています。