天と地を所有する方 ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 創世記14:18 また、シャレムの王メルキゼデクはパンとぶどう酒を持ってきた。 彼はいと高き神の祭司であった。(19節)彼はアブラムを祝福して言った。「祝福 を受けよ。アブラム。天と地を所有される方、いと高き神より」。(21節)ソドム の王はアブラムに言った。「人々は私に返し、財産はあなたが取ってください。」 (22節)しかし、アブラムはソドムの王に言った。「私は天と地を所有される方、 いと高き神、主に誓う。(23節)糸一本でも、くつひも一本でも、あなたの所有物 から私は何一つ取らない。それはあなたが、『アブラムを富ませたのは私だ。』 と言わないためだ。」(新改訳) ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― アブラハムは、奪われたすべての財産を取り戻し、また、おいのロトとその財産 と女たちと人々とを取り戻した後、ソドムの王はシャべの谷に出て、彼を迎えま した。この時、すでにアブラハムは学課を学んでいました。ですから、彼は苦労 して戦って奪ってきたこれらの財産を、自分が得るべきだとは思いませんでした。 彼はここで、エホバ以外にはだれも彼に何も与えることができないという立場に 立っていることを、他の人に見せています。 アブラハムは神を、「天と地を所有される方!」と呼びました。わたしたちはこ の称号を軽視してはなりません。これは、アブラハムが地上で神のために堅く立 ったので、天が主のものであるだけでなく、地もまた主のものになったというこ とを、説明しています。神は天の主であるだけでなく、天と地を所有される方で もあります。アブラハムが神を、天と地を所有される方と呼ぶことができたのは、 彼自身がそれを発明したのではなく、メルキゼデクから教えられたのです。彼が ケダラオメルとその連合軍の王たちを打ち破って帰ってきた時、シャべの谷、す なわち王の谷で、メルキゼデクに出会いました。そこでメルキゼデクは、パンと ぶどう酒を持ってきて彼を迎え、彼を祝福して言いました……。ここで一人の人 が地上で神のために堅く立ったので、メルキゼデクは、神は天と地を所有される 方であると言ったのです。これは、聖書全体を通してはじめて神が天と地を所有 する方であると言われている個所です。アブラハムが地上で勝利を得た後、神は 天と地を所有される方と呼ばれました。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウオッチマン・ニー全集第35巻「アブラハム、イサク、ヤコブの神」(1998年版) 第3章から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。