神の福音は一人の方である ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ローマ1:1 ……神の福音……。(3節)御子に関するものです。この方は、肉によ ればダビデの子孫より生まれ、(4節)聖別の霊によれば、死人の復活により、力 の中で神の御子と定められたわたしたちの主イエス・キリストです。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― この神の福音は、一人の方、キリストに関するものです。もちろん、赦し、救い などがこの福音に含まれますが、それらは中心点ではありません。神の福音は、 神の御子という方、わたしたちの主イエス・キリストに関するものです。このす ばらしい方には、二つの性質、すなわち、神聖な性質と人の性質、神性と人性が あります。 パウロがキリストの人性を先に述べるのは、キリストの経た過程の順序を維持し ているからです。まず、キリストは受肉の過程を経過して、肉体と成られました。 次に、彼は死と復活の過程を経られました。彼の経た過程の第二段階によって、 彼は復活して神の御子となられました。受肉の前、キリストは神聖な方として、 すでに神の御子でした(ヨハネ1:18)。彼は受肉の前、神の御子であり、ローマ 人への手紙第8章3節は、「神は……御子を……遣わし」と言っています。キリス トは受肉の前、すでに神の御子であったのなら、なぜ復活により神の御子と定め られる必要があったのでしょうか? それは、彼が受肉によって、神性とは何の 関係もない要素、肉体、人の性質を着られたからです。神聖な方として、キリス トは受肉の前に神の御子でしたが、マリヤから生まれ、肉体、人の性質を持った イエスである部分は、神の御子ではありませんでした。彼のその部分は人でした。 キリストは彼の復活によって、彼の人の性質のその部分、彼の人性を聖別し、高 く上げました。そしてこの復活から彼は、この人性を持つ神の御子と定められた のです。ですから、この意味において聖書は、彼は復活の中で神の御子として生 まれたと言っているのです(使徒13:33、ヘブル1:5)。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「新約ライフスタディ・ローマ人への手紙(一)」(1997年 版)メッセージ第2編から引用されています。いずれも日本福音書房から出版され ています。