二種類のささげ物(1) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 創世記4:2 彼女は、それからまた、弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者と なり、カインは土を耕す者となった。(3節)ある時期になって、カインは、地の 作物から主へのささげ物を持って来た。(4節)また、アベルは彼の羊の初子の中 から、それも最良のものを、それも自分自身で、持って来た。主は、アベルとそ のささげ物とに目を留められた。(5節)だが、カインとそのささげ物には目を留 められなかった。それで、カインはひどく怒り、顔を伏せた。(新改訳) ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全3編のうちの第1編) もしわたしたちが創世記第3章を理解するなら、第4章は容易に理解できます。ア ダムが罪を犯した後、彼の労働の結果であるいちじくの葉をもって、腰のおおい を作りました。アダムの息子であるカインは、同じ原則に従いました。カインは、 自分の耕作の結果である地の産物を神にささげました。カインはアダムと全く同 じことをしてしまいました。違いはただ、アダムの行為は自分のためでしたが、 カインの行為は神にささげられるためであったという点です。アダムは、自分が 良い人になることができればと思い、自分が作ったものをもって自分自身を覆い たかったのです。一方、カインは、神を喜ばせることができればと思い、地から の産物を神にささげました。原則的には、彼らの行ないは同じであったのです。 創世記第3章でこのことが起こっている時、神はアダムとエバに皮の衣を着せま した。これは、二人の上に十字架がなければならず、死が二人に働かなければな らないことを象徴します。これは、アダムに対する神の啓示でした。創世記第4 章では、アベルは神の方法を取りました。アベルは、彼の羊の初子の中から、そ れも最良のものを、神にささげました。アベルについて非常に特別な点は、自分 には十字架が必要であることを理解したことです。アベルは、人が罪を犯したの で死ななければならないこと、そして人が死ななければ神を喜ばすことができな いことを、はっきりと理解しました。 (明日に続く) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウオッチマン・ニー全集第37巻「一般的なメッセージ(一)」(1998年版)メッセー ジ第8編から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。