その霊の漸進的な発展(2) ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 出エジプト30:23 「あなたは、最上の香料を取れ。液体の没薬五百シェケル、 かおりの強い肉桂をその半分……二百五十シェケル……におい菖蒲二百五十シェ ケル、(24節)桂枝を聖所のシェケルで五百シェケル、オリーブ油一ヒン。(25節) あなたはこれらをもって聖なるそそぎの油を、調合法にしたがって、混ぜ合わせ の香油を作る。これが聖なるそそぎの油となる。(新改訳) ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― (全3編のうちの第2編) 「混ぜ合わされた霊」という用語は聖書の中には見当たりません。しかしながら、 その霊のこの面の実際は、聖書の中に見いだされます。同じことが三一の真理に ついても言えます。この用語は聖書の中に見いだされ得ませんが、聖書が神は三 一であることを啓示していることは、否定され得ません。マタイによる福音書第 28章19節は、人々を父、子、聖霊の名の中へとバプテスマし込むことについて語 っています。これは、神が三一であることの明白な表示です。同じ原則により、 聖書の中の事実に基づき、わたしたちはその霊のことを混ぜ合わされた霊として 正当に語って差し支えありません。出エジプト記第30章23節から24節によれば、 オリーブ油一ヒンが四つの香料と混ぜ合わされて、聖なる塗り油、聖なる香油を 作り出しました。予表では、油は神の霊を象徴し、調合された香油、四つの香料 と混ぜ合わされた油は、聖霊を象徴します。調合の過程を通して、油は香油とな りました。そして幕屋とそれに関係するあらゆるものに塗るために用いられまし た。祭司でさえ、この聖なる香油で塗られました。出エジプト記第30章の前には、 この調合された香油は「まだなかった」のです。しかし、出エジプト記第30章の 後に、そのような香油がはっきり存在するに至りました。同様に、キリストが十 字架につけられ、復活され、栄光を受けられるまで、すべてを含む命を与える霊 としてのその霊は「まだなかった」のです。しかし、キリストが十字架につけら れることと復活の過程を経て、油によって予表された神の霊は、香油によって予 表された、混ぜ合わされた霊となりました。 出エジプト記第30章で香油を作るために用いられた四種の香料は、キリストの死 の効力、彼の死の甘さ、彼の復活の力、彼の復活の芳香を予表します。キリスト の十字架と復活の前、神の霊はこれら四つの成分を持っていませんでした。しか し、キリストの復活の後、これらの成分が神の霊の中へと混ぜ合わされたのです。 そして神の霊は「その霊」、混ざり合わされた霊となりました。 (明日に続く) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ピリピ人への手紙(一)」(1981年版)メ ッセージ5から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。