パリサイ人とヘロデ党の者たちを打ち破る ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― ルカ20:22 わたしたちはカイザルに税を納めてもよいでしょうか、いけないで しょうか? (23節)しかし、イエスは彼らの狡猾さを見抜いて、彼らに言われた、 (24節)「わたしにデナリを見せなさい。だれの肖像と銘が、それについているか?」。 彼らは、「カイザルのです」と言った。(25節)するとイエスは彼らに言われた、 「それでは、カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい」。(26 節)彼らは民衆の前で、イエスの言葉じりを捕らえることができなかった。また イエスの答えに驚いて、黙ってしまった。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― 祭司長、聖書学者、長老たちが人・救い主によって打ち破られた後、パリサイ人 たちやヘロデ党の者たちが彼をテストしました(参照、マタイ22:16)。宗教的な 者たちであるパリサイ人たちは、愛国的で、ユダヤ人社会に対して忠実でした。 ヘロデ党の者たちは、ヘロデ王の統治に味方し、ユダヤ人にギリシャとローマ的 生活様式を注入することでヘロデに協力しました。彼らはサドカイ人に味方しま したが、パリサイ人には反対していました。しかし、ここで彼らはパリサイ人た ちと協力し、主イエスをわなにかけようとしました。彼らは人・救い主をわなに かける企てにおいて、共謀して働いたのです。 21節によれば、ヘロデ党の者たちとパリサイ人たちは主に尋ねて言いました、 「先生、わたしたちはあなたが正しく語り、教えて、人の顔を見ないで、真実に 神の道を教えておられることを知っています。わたしたちはカイザルに税を納め てもよいでしょうか、いけないでしょうか?」。これは全く、わなにかける質問 でした。カイザルに税を納めることは、ユダヤ人たちによって反対されていまし た。もし主イエスが、それをすることは法にかなっていると言われたとしたら、 パリサイ人たちを怒らせるでしょう。しかし、もしそれは法にかなっていないと 言ったとしたら、ローマ政府の味方であったヘロデ党の者たちに、彼を訴える根 拠を与えたことでしょう。彼らは主にそのような質問をすることによって、自分 たちが卑劣で、不正直で、陰険な者であることを暴露しました。 このジレンマを扱う際、主はまたしても正直で、純粋で、聡明でした。主は彼ら の狡猾さを考慮して、彼らに次のように言われました、「わたしにデナリを見せ なさい。だれの肖像と銘がそれについているか?」。彼らは「カイザルのです」 と言った。そこで主は彼らに言われた、「それでは、カイザルのものはカイザル に、神のものは神に返しなさい」。カイザルのものをカイザルに返すことは、カ イザルの統治上の規則にしたがってカイザルに税を納めることです。神のものを 神に返すとは、出エジプト記第30章11節から16節にしたがって神に半シケルを納 めること、また神の律法にしたがってすべての十分の一をささげることです。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(四)」(1988年版)メッセ ージ45から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。