いのですか？　わたしの手伝いをするよう、妹におっしゃてください」。(41節)
主は彼女に答えて言われた、「マルタよ、マルタよ、あなたは多くの事で思い煩
い、心配している。(42節)しかし、無くてならないものは、ただ一つである。マ
リヤはその良い分を選んだのだ。それを、彼女から取り上げてはならない」。

―――――――――――――――務めの言葉―――――――――――――――
（全２編のうちの第１編）
主がベタニヤにこられたとき、マルタは彼を受け入れ、彼に仕えました。しかし
ながら、マルタは自分自身の観念と理解によって救い主に仕えました。彼女は、
主が長い旅をされた後で、物質的な物をもって仕えて欲しかったと思いました。
こういうわけで、彼女は人・救い主のために多くの事をするのに忙しかったので
す。

主がベタニヤのマルタの家にこられた時、主の願いは物質的な物をもって仕えら
れることであったとあなたは思うでしょうか？　確かに、食物をもって仕えられ
ることは主の願いではありませんでした。その反対に、主の願いは、主の救われ
た人たちが主の心にあることを知るために主に聞き入ることでした。主は食べる
事には関心がありませんでした。主は、主を愛する者たちが静かに主と共に座り、
主に聞き入り、主の語りかけに集中して欲しかったのです。このようにして彼ら
は主の願いと好みを知るでしょう。

第10章39節でマリヤは主の足もとに座って、主の言葉に聞き入っていました。後
ほど彼女は、主の死の前に油塗るために香油を用意しました。マリヤはこのよう
にすることを、どのようにして知ったのでしょうか？　わたしは、彼女が救い主
の語りかけに耳を傾けることを通してこれを知るに至ったと思います。救い主の
足もとに座り、主の言葉に聞き入ることにより、彼女は主の願いと好みを知るに
至りました。第10章38節から42節でマルタは多くの方面で非常に多忙でした。彼
女は主を忙しくさせようとしていました。彼女は、主と自分の姉妹マリヤとを巻
き込んでいる状況を見ました。マリヤは何もしていませんでした。彼女は主の足
もとに座り、主の言葉に聞き入っているだけでした。主はマリヤの沈黙を高く評
価しておられるようでした。
（明日に続く）

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新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、
ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカの福音書(二)」(1987年版)メッセ
ージ26から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。