イエス――堕落した性質を持っていない

――――――――――――――聖書の節（回復訳）――――――――――――
ローマ8:3　……神は、ご自身の御子を罪の肉の様で、罪のために遣わし、肉に
おいて罪を罪定めされました。
ヘブル4:15　わたしたちの大祭司は、わたしたちの弱さに同情することのできな
い方ではなく、罪のないことは別にして、すべての面でわたしたちと同じように
試みられたのです。

―――――――――――――――務めの言葉―――――――――――――――
わたしたちの救い主には神聖な本質と人の本質との両方があることを、わたした
ちは知っています。しかしながら、人の本質を持つことにおいて、彼は人の堕落
した性質とかかわりのあるものを何も持っていません。ヨハネによる福音書第1
章14節によれば、神は肉体と成られました。しかし、ローマ人への手紙第8章3節
のパウロの言葉からわたしたちは、主が罪の肉の様の中におられたことを見ます。
これが示していることは、彼は神によって造られたすべての人性の美徳をもって
生まれましたが、彼には罪の肉の様だけがあったということです。

わたしたちは堕落している者たちとして、神によって造られた人がいかに甘く、
いかに喜ばしかったかを認識することはできません。アダムとエバが堕落する前、
いかに甘く、また喜ばしかったかを想像してご覧なさい。彼らは神によって造ら
れた人の美徳をすべて持っていました。しかし、堕落のゆえに、これらの美徳は
損なわれました。

主イエスが人の本質をもって一人の処女から生まれた時、彼は人の美徳を持って
おられました。しかしながら、主イエスの人の本質は、人の堕落した性質を含ん
ではいませんでした。彼の人の本質は、神によって造られたものでした。彼は堕
落した人類の外観、罪の肉の様を持っておられましたが、彼の人の本質は、神に
よって造られたものとして、純粋で、甘く、また喜ばしいものでした。この宇宙
においてこのような構成を持つ方があり得たとは、何という驚くべきことでしょ
う！　人・救い主において、人と神、神と人とは、混ざり合わされて、神聖な特
質と人性の美徳で満ちた構成を形成しています。

――――――――――――――――祈り―――――――――――――――――
主イエスよ、あなたはそのような親愛なる、甘い方、神と人との混ざり合いです。
あなたは人性の中へと入られましたが、堕落した性質の罪を全く持っておられま
せんでした。わたしの中へと入ってきてくださったことを感謝します。今や、あ
なたの人性はわたしの生活において生かし出されることができます。アーメン。

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新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、
ウイットネス・リー著「ライフスタディ・ルカによる福音書(一)」（1980年版）
メッセージ１から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されていま
す。