創造主と配剤者 ――――――――――――――聖書の節(回復訳)―――――――――――― 使徒17:23 わたしが道を通りながら、あなたがたが礼拝している物を注意して 見ていると、『知られない神に』と刻まれた一つの祭壇を見いだしました。そこ で、あなたがたが知らないで礼拝しているそのものを、お知らせしましょう。 (24節)世界とその中の万物を造られた神は、天と地の主ですから、手で造った宮 の中には住まわれません。(25節)また彼は、何か不足しているかのように、人の 手によって仕えられることもありません。彼は自らすべての人に、命と息と万物 とを与えられるのです。 ―――――――――――――――務めの言葉――――――――――――――― これらの節における使徒の言葉は、創造主と世界に対する神の摂理とを認識しな かった無神論的エピクロス派と、彼らの運命について多くの神々の意志に自分自 身をゆだねていた汎神論的ストア派(参照、18節)との両方に対する、極めて強力 な予防接種でした。24節でパウロは、この世界とその中の万物とを造られた神に ついて語ります。この言葉はおもに、神を信じない無神論者であるエピクロス派 の人たちに向けられました。彼らは、創造主も神聖な配剤も信じませんでした。 こういうわけで、パウロはエピクロス派の人たちに向かって続けて語り、さらに 神は天と地の主であると言いました。このお方は、エピクロス派の人たちによっ て完全に無視されていました。さらにまたパウロは、神が自らすべての人に命と 息と万物とを与えられることを指摘しました。これらが神聖な配剤です。神は、 人が生きるように万物を備えておられます。エピクロス派の人たちは、創造主を、 すなわち人類が生きるためのあらゆる必要を備えてくださる天と地の主を、信じ ませんでした。ここでパウロは、創造主、すなわち天と地の主がおられることと、 主は人が地上で生きるために必要な命と息と万物とを備えてくださることを、告 げ知らせています。 ――――――――――――――――祈り――――――――――――――――― 父なる神よ、あなたがわたしの創造主、配剤者、わたしたちの息と命そのものの 供給者であることを、わたしは喜びます。ところが、多くの人はあなたをこのよ うに認識していません。父よ、わたしのために道を造ってくださり、あなたが命 の源であることをわたしが他の人たちに知らせることができるようにしてくださ い。アーメン。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 新約聖書の節は、回復訳新約聖書(1996年版)から引用されており、務めの言葉は、 ウイットネス・リー著「ライフスタディ・使徒たちの行動(三)」(1989年版)メッ セージ47から引用されています。いずれも日本福音書房から出版されています。